【採用担当の本音】転職の適性検査(SPI)、AIで解いたらどうなる?|結局、面接で分かってしまう話

採用の裏側

転職活動で、久しぶりに受けることになる適性検査(SPIなど)。
「学生のとき以来で不安」「今はAIもあるし、手伝ってもらえたら……」——そんな考えが、ちらっと頭をよぎった方もいるかもしれません。

こんにちは、採用に関わる仕事を10年ほどしている、はれまです。
今日は、採用する側から見た「適性検査とAI」の話を、正直にお話しします。先にお伝えすると、これは「不正はダメ」というお説教ではなく、「AIに頼っても、たぶん損しかしない」という現場の実感の話です。

採用側は、適性検査を「足切り」だけに使っていない

まず、採用側が適性検査をどう使っているか、私の職場の例をお話しします。

流れはシンプルで、書類選考を通過した方に適性検査を受けていただき、その結果を”参考にしながら”一次面接に臨む、という順番です。

ここでのポイントは、「参考にしながら」というところです。
点数だけを見て機械的に合否を決めているわけではなく、検査の結果を頭に入れた上で、面接でご本人と話して確かめる——結果と面接は、セットで見ています。

つまり採用側の手元には、「検査ではこういう結果だった人」という事前情報がある状態で、面接が始まるんです。この前提が、後半の話につながってきます。

いま、採用の現場で実際に起きていること

先日、人事・採用の担当者が集まる場で、他社の方とこんな情報交換をしました。

その会社では、非言語分野(計算や論理などの分野)でほぼ満点という、めったに見ない結果の応募者がいたそうです。
ところが、実際にお会いして話してみると——「アレ?」となった。検査の結果から期待していた印象と、目の前のご本人の受け答えが、どうも噛み合わなかったそうです。

その担当者の方は、「おそらくAIに問題を読み込ませて答えを得ていたのだろう」と見ていました。
さらにその会社で過去数年分の検査結果を振り返ると、ここ最近、非言語分野の平均点が明らかに上がっているそうで、「AIを使う人が増えているのかもしれませんね」という話も出ていました。

真相は分かりません。ただ、採用側の間でこういう会話が普通に交わされるようになった、というのが今の現実です。
そして採用側は、この変化に気づき始めています。

なぜ、面接で分かってしまうのか

理由は単純で、さきほどお話しした通り、検査の結果と面接は、セットで見られているからです。

検査のスコアが高ければ、採用側の期待値は上がります。「論理的に考えるのが得意な方なんだろうな」と思いながら、面接でお会いする。
そこで実際に話してみて、考え方や受け答えがその期待と大きくズレていたら——高かったはずのスコアが、逆に「アレ?」という違和感に変わってしまうんです。

これは、私自身の実感でもあります。面接で会って、いろいろ話をすれば、結局は分かります。

だから、結論はこうなります。
AIに頼って検査を乗り切っても、面接で見送りになる人は、最後には見送りになる。
スコアで作った期待値が高いぶん、むしろ印象の落差は大きくなる。頼った側に、いいことがないんです。

じゃあ、適性検査とどう付き合えばいいか

誤解しないでいただきたいのは、「対策」そのものは、まったく悪いことではないということです。

・問題集などで形式に慣れておくのは、むしろおすすめです。特に、受けるのが久しぶりの方は、出題の形式を知っているかどうかだけで結果が変わります。これは実力のうちです。
・やめたほうがいいのは、自分以外の何か(AIを含む)に答えを出させること。適性検査は、あなたと会社のミスマッチを防ぐための道具でもあります。仮に盛った結果で通過しても、合わない場所で苦しむのは自分自身です。
・そして、実力で出した高スコアは、堂々と胸を張っていい。採用側として、驚くほど高いスコアの方にお会いすることもありますが、面接でお話しして納得できれば、それは率直に「すごいな」と思いますし、はっきりプラスに働きます。

要するに、「慣れる準備」は全力でやっていい。「別人になる細工」は自分が損をする。それだけの話です。

まとめ

・採用側は適性検査を面接とセットで見ている(結果を頭に入れて面接に臨む)
・採用の現場では、「スコアと本人の印象が合わない」ケースが話題になり始めている
・スコアで期待値が上がるほど、面接でのギャップは大きなマイナスになる
・形式に慣れる対策はおすすめ。AIに答えを出させるのは、結局自分が損をする
・実力で出した高スコアは、堂々とプラスに働く

適性検査は、あなたを落とすための罠ではなく、お互いのミスマッチを防ぐための道具です。
ありのままの結果と、面接での正直な受け答え。その組み合わせがいちばん信頼されますし、実は通過にもいちばん近道だと、採用の現場にいて感じています。

ちなみに、「正直さが結局いちばん強い」という話は、応募書類についても同じことが言えます。よければこちらもどうぞ。
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